就活の面接で差がつく話し方と逆質問|リクルーターが見ているポイント

面接では、何を話すかと同じくらい、どう話すかが見られています。

私は自動車メーカーでAI自動運転の開発をしながら、リクルーターとして学生のESを添削したり、話を聞いたりしています。この記事では、面接で差がつく話し方と逆質問を、現役AIエンジニア兼リクルーターの視点で解説し、最終的にあなたが面接までに準備すべきことを提示します。

研究の中身をどう組み立てて話すかは、理系院生のES・面接で研究をどう話すかにまとめているので、あわせて読んでみてください。

先に結論
  • 話し方は普段から:本番だけ意識しても身につかない。身近な大人と、等身大で話す機会をつくる
  • 声:大きな声で、普段と同じトーンで話す
  • 速さ:相手がわかるようにゆっくり。わかっていそうならテンポを上げる
  • 態度:へりくだりすぎない。少し偉そうなくらいがちょうどいい
  • 逆質問:質問の意図と仮説まで準備し、答えをもらったら意図を返す
  • エピソード:社会人はチームで働く。周りを巻き込んだ話は強い

話し方は、本番より普段から

リクルーターとして学生と話していて、魅力的に映るのは、自信があって、落ち着いて話せる人です。その上で、仮説を立てて話せているか、結論から話しているか、遠回しな言い回しになっていないかを見ています。

ただ、こうした話し方は、面接の本番で意識して身につくものではありません。普段から、身近な大人となるべく等身大で話す機会をつくっておくのが、いちばんの練習になります。

声は、普段どおりのトーンで、大きく

ここで、社会人になってから身につけた、細かいけれど大事なコツを一つお伝えします。

学生のころの私は、面接になると緊張して、声が1トーン高くなるくせがありました。でも、声のトーンが高くなると、余計に上がりやすくなりますし、相手には落ち着いていない印象を与えてしまいます。

大事なのは、大きな声で、普段と同じ声のトーンで、ゆっくり話すことです。

「ゆっくり」は、相手を見ながら使い分ける

ただし、「ゆっくり」には少し気をつけてください。ここで言う「ゆっくり」は、相手がわかるように話すという意味です。相手がもうわかっていそうなら、話すテンポを上げます。相手を見ながら使い分けるのが、コミュニケーションの基本です。

相手が言いたいことを察しているのに、ずっとゆっくり話し続けると、「頭の回転が遅い」というレッテルを貼られてしまうおそれがあります。

これは、社内の会議でもよく起きます。いつも話すのが遅い人が会議を仕切ると、3つ決めたいことがあったのに、2つしか決まらない、ということがよくあるのです。

面接での話し方。声は大きく普段と同じトーンで。話す速さは、相手がまだわかっていなければゆっくり、わかっていそうならテンポを上げる
面接での話し方:声のトーンと、話す速さ

話し方のコツ
  • 声:大きな声で、普段と同じトーンで話す。緊張でトーンが上がると、上がりやすくなり、落ち着いていない印象になる
  • 速さ:相手がわかるように、ゆっくり話す。相手がわかっていそうなら、テンポを上げる
  • 注意:ずっとゆっくりだと、頭の回転が遅いと思われることもある。相手を見ながら使い分ける

少し偉そうなくらいが、ちょうどいい

就活生を見ていて感じるのは、ほとんどの人がへりくだりすぎているということです。

私は、少し偉そうなくらいが、ちょうどいいと思っています。そのほうが、社会人と対等に話ができる学生だと映りやすいですし、自信があるようにも見えやすくなります。

もちろん、失礼な態度をとれということではありません。相手への敬意は持ったまま、必要以上に自分を小さく見せないこと。そのくらいの気持ちで臨むのが、ちょうどよいと思います。

逆質問は、質問の「裏側」まで準備する

逆質問は、その場で思いつくものではありません。面接に限らず、誰かと話をするときは、事前に質問を準備しておいたほうがいいです。質問を考えるのに、AIを使ってもかまいません。

ただし、準備するのは質問だけではありません。どういう意図でその質問をするのか、質問の裏側まで準備しておくのがよいでしょう。

答えをもらったあと、「ありがとうございます」だけで終わると、少し味気ないものです。たとえば、次のように返せると、やり取りがスムーズになります。

答えをもらったあとの返し方(例)
「こういう意図で質問させていただいたのですが、やはり元の仮説のとおり、こういった観点が重要なのですね」

質問を頭の中で思い出せないなら、メモを見てもかまいません。「聞き忘れがないように、メモをとってきたので、確認させていただいてもよいですか」と一言断って、手元にメモを出せば大丈夫です。

逆質問の流れ。AIも使って質問と意図・仮説を準備し、忘れそうならメモを出して質問し、答えを自分の仮説と照らして、やはり仮説のとおりこの観点が大事なのですねと意図を返す
逆質問は、準備から「意図を返す」までがひと続き

周りを巻き込んだ話は、強い

話し方の次は、話す中身です。ESや面接で話すエピソードについても、一つ伝えたいことがあります。

社会人と学生の、いちばん大きな違いは何か。私は、チーム単位で仕事をすることだと思っています。だからこそ、周りの人を巻き込んだエピソードは強いのです。

社会人になると、仕事を全部自分で抱え込もうとする人がいます。でも、ひとりで抱えられる量には限りがあり、自分ひとりでできる仕事しか完結できません。

一方で、周りに働きかけられる人は、どんなに大きな課題でも、周りを巻き込みながら仕事を進められます。

身近な例で考えてみます。あなたが、私に就活の手伝いを頼んだとします。

あなたとはルーツの違う私が、自分の経験だけをもとにノウハウを教え込んだとして、100点の結果が出るでしょうか。

もし私が周りに働きかけられる人で、人脈も広ければ、話は変わります。あなたの大学や分野に近い社員の力を借りて、あなたの所属に合わせたES添削ができるかもしれません。

実際に採用面接を担当している人を、紹介できるかもしれません。周りを巻き込むとは、そういうことです。

ひとりで抱え込む場合と、周りを巻き込む場合の違い。自分の経験だけで教えると100点には届きにくいが、同じ分野の社員や面接の担当者の力を借りれば、所属に合わせたES添削や本番の目線を届けられる
ひとりで抱え込むか、周りを巻き込むか

研究室でも、周りを巻き込む場面はあるはずです。共同研究先とのやり取り、先輩や後輩との役割分担、ほかの研究室への相談。ひとりで進めた研究でも、「誰の力を借りて、課題を解いたのか」という目線で振り返ると、話の厚みが変わります。

面接は、人と人とのコミュニケーション

面接というと、面接される側のパフォーマンスのように考えている人が多いです。でも、面接はどこまでいっても、人と人とのコミュニケーションです。

メモを出すのも、少し偉そうに話すのも、コミュニケーションに支障が出ないなら、自由にやればいいと、私は考えています。

まとめ

この記事のポイント
  • 魅力的に映るのは、自信があって、落ち着いて話せる人。話し方は本番より普段から
  • 声は大きく、普段と同じトーンで。緊張でトーンが上がると、落ち着いていない印象になる
  • 速さは相手を見て使い分ける。ずっとゆっくりだと、頭の回転が遅いと思われるおそれがある
  • へりくだりすぎない。少し偉そうなくらいが、対等に話せて自信があるように見える
  • 逆質問は、質問の意図と仮説まで準備する。答えをもらったら「ありがとうございます」だけでなく、意図を返す
  • 思い出せないなら、一言断ってメモを出してよい
  • 社会人と学生のいちばんの違いは、チームで働くこと。周りを巻き込んだエピソードは強い
  • 面接は、人と人とのコミュニケーション。支障が出ない範囲で、自由にやればいい

話し方も、エピソードの選び方も、一朝一夕には変わりません。でも、普段から意識しておけば、本番では自然と表に出ます。

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